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スマートウォッチに対する個人的な所感 - スマートウォッチは「ウォッチ」である必要がない

この記事は「腕時計 Advent Calendar 2016」第2日目の記事です。

2013年ごろからウェアラブルコンピュータの形態として、腕時計型のスマートデバイスが注目を浴びはじめ、2015年にApple が満を持して初代「Apple Watch」を発表すると一気に認知度を高めた所謂「スマートウォッチ」ですが、よく「スマートウォッチはクォーツショックと同様のインパクトを機械式腕時計業界に与える」なんて言われたりします。

もちろん、この意見には賛否両論あり、高級時計メーカーや関係者の間でも楽観論(スマートウォッチ歓迎論)の方と、スマートウォッチに対して否定的な方とに分かれるようですが、私個人的には「スマートウォッチは腕時計とは全く別のデバイスであって、競合しない」という考え方を持っています。

そもそもスマートウォッチは腕時計型である必要がない

現在のスマートウォッチの主な機能としては、

  • スマートフォンと連動して各種通知を伝える
  • 小型の液晶ディスプレイでメッセージやスケジュールなどを確認できる
  • 利用者の活動量やバイタルデータを取得する計測器としての機能
  • 音楽再生やカメラのリモートコントロール機能
  • 電子マネーやクレジットカードによる非接触型決済のための端末機能(ここ最近)
  • 腕時計としての機能(当たり前ですが時刻を知ることができる)

などが考えられ、実際のスマートウォッチ各種も、概ねこのような機能を持っていると思います。

ところが、これら機能を実現する中で、腕時計型である必要がある機能としては「小型液晶ディスプレイで何か表示する」「時刻を知る」の2つだけで、他の機能は別に腕にさえ巻いていれば、わざわざ腕時計の形状をしている必要はありません。

通知はバイブレーションすればよいだけですし、利用者の活動量やバイタルデータを取得する計測器としての機能においても、非接触型決済のための端末機能においても別に腕時計型である必要ありません。これはカメラのシャッターを切るにしても、音楽再生にしても同じ。

スマートウォッチの小さい画面って必要?

私も Apple Watch を所有していますが、あの小さい画面でメールを見たり、スケジュールを確認したりなんて実際にはしていません。Apple Watch を付けている、いないに関わらず、iPhone はいつも持ち歩いているわけですし、通知が来たら iPhone を見ればいいだけですから、わざわざあんな小さな画面で見る必要はありません。

そもそもスマートウォッチの小さい画面サイズでは何かを作業したりというには限界があり、例えば通知だけしてもらえれば、実際にメールを読んだり、スケジュールを確認したりするのはスマートフォンの方が便利です。

実際にそう考えて、腕時計のストラップ側(バックル部分)にスマートウォッチの機能を組み込んだ製品なども発売されていますが、ディスプレイが必要ないのであれば、このようなバックルに仕込む、あるいはブレスレット(バングル)のような形状のものでも十分機能は果たせます。

バイタルデータ取得のための端末と考えるともっと小型がよい

スマートウォッチの機能として現時点で最も期待されているのは、「バイタルデータの取得」だと思います。要するに心拍数やら消費カロリーをはじめとした身体のデータを取得して、それを健康管理(ダイエットなども含む)やもう少し進むと医療関係で活用するようなことが考えられます。

そうなると、スマートウォッチ(バイタルデータの計測器)は常に手首に付けていることが求められます。ただ、その時に腕時計型だと正直邪魔なんですよね。

例えばファッションの一部としての腕時計を考えると、スーツを着てフォーマルな場に出るのに、腕時計がスポーティな見た目のスマートウォッチとか、個人的には正直その人のファッションセンスを疑うレベルですし、TPO(ティーピーオー)というものがあります。

また、TPOの問題だけでなく、その日の気分やファッションにあわせて腕時計も選びたいのに、常に付けていないと意味がないバイタルデータの計測器が腕時計型というだけで、その選択肢が狭まってしまいます。両腕に腕時計を付けて、片方を常にスマートウォッチにすればよいかもしれませんが、それもちょっと......

これが目立たず、腕時計とあわせて装着しても違和感がないブレスレット(バングル)型であれば、個人的にはとても使い勝手がよいですし、腕時計はその日の気分やファッションにあわせて色々と楽しみながら、スマートウォッチの機能も利用できるということで本来のスマートウォッチ(ウェアラブルコンピュータ)の役割を果たしやすいのではないかと。

ハイブリッド スマートウォッチも問題点は同じ

エンポリオ アルマーニ コネクテッド(Emporio Armani Connected)

スマートウォッチのファッション性を高めるために、通常の腕時計にスマートウォッチの機能を搭載する、「ハイブリッド スマートウォッチ」と呼ばれる製品も増えています。

特に元々腕時計を作っていたブランドが、その腕時計のデザイン性やブランド力を活かしつつ、スマートウォッチ分野に参入するケースが多く、さすがに元々腕時計を作っているブランドだけあってファッション性は高いですし、見た目も普通の腕時計で「いかにもスマートウォッチ」という感じではないため、その辺を気にする人にも入りやすい選択肢だと思います。

実際、私もその中から先日エンポリオ アルマーニが発表したハイブリッド スマートウォッチ「エンポリオ アルマーニ コネクテッド(Emporio Armani Connected)」を購入し、使っています(レビュー記事は下記)。

とはいえ、ハイブリッド スマートウォッチに関しても、前述した「バイタルデータの計測器として使用するなら常に付けていないと意味がない」ということを考えれば、やはり腕時計型であることがその利用シチュエーションを狭めてしまう原因にもなります。

ファッショナブルなブレスレット(バングル)型デバイスがあれば

ということで、私個人的にはスマートウォッチは「ウォッチ」である必要性はなく、逆にその日の気分やファッションによって腕時計を代えた場合でも常に手首に付けていて違和感のない、ブレスレット(バングル)型のデバイスに、通知、バイタルデータ計測器といった機能を付けた製品の選択肢が広がると、ファッションの一部に溶け込ませながらスマートウォッチ(ウェアラブルコンピュータ)を常に身に付けて行動するという状態が実現できて理想かなと思っています。

実際にファッションブランドの「ディーゼル(Diesel)」などは、最近ブレスレット型のスマートデバイス「Tracker」を発表しています。

基本的にはこの流れで、一回この手のスマートデバイスは「ウォッチ」から離れてくれた方が利用者の立場的には使いやすいのではないかというのが私の持論。

もちろん、もっと技術が進んで、現在のスマートウォッチに搭載されているような各種機能が、腕時計の裏側やストラップに取り付けるだけで使えるくらい超小型化されるなんてことになれば、話は別ですけどね。

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